みなさま、こんにちは♪
私たち一人一人に与えられた唯一無二の感性を解き放ち、
私が私に生まれて良かったを体験する
ピアノとアレクサンダーテクニック教室Music as a Wholeの井筒良子です。
さて、私がこの夏をロンドンで過ごそうと決めた理由のひとつに、
毎晩コンサートに行きたい
と言うものがあります。
日本のクラシックのコンサート、特に海外からのミュージシャンは、手が届きにくいお値段であることが多く、日本に帰国してからと言うもの、パタっとコンサートに行く回数が減ってしまいました。
そこで、
生の音楽に浸りたい~
しかもできれば、毎晩行けるくらいのお手軽チケットで~
という願いを叶えてくれるのが、
BBCプロムズ(笑)♪

BBCプロムズは、ロンドンで7月からほぼ2カ月間毎晩、時には一日に2回(朝と晩、違う内容)コンサートが開催される、音楽好きには外せない夏のイベントとなっております♪

Royal Albert Hall内の様子(一番安い席なので、ちょっと見にくい、笑)
しかも、このプロムズ、普段はほぼクラシック音楽を聴かない人達も気軽に楽しめるように、チケットもお手頃価格、ステージ前のアリーナと最上階に立見席、ビールやスナックなども客席に持ち込んで飲食できるようになっています。
プログラムも、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ブルックナー、ラフマニノフ、ラヴェルなどクラシックの王道から、
プロムズのために作曲された世界初演の作品や、
「ん???こんな作曲家、聞いたことがない」という作品まで、どのプログラムも創意工夫に富んでいます。
そして演奏する音楽家も、2022年にヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで史上最年少の18歳で優勝したイム・ユンチャンなどの若手から、アンドラーシュ・シフのような大家まで幅広く、どれに行くかいつも迷いに迷う音楽の祭典ですね。
しかも、このプロムズ月間は、BBCラジオが特に充実しており、たとえコンサートホールで音楽を聴けなくても、ラジオで生放送が聞けますし、会場が休憩の間には、演奏される作曲家についての専門家の解説や、関連した音楽なども聴くことができ、さらに興味がそそられ、本当に充実した内容です。

(こちら、超充実した2か月間のプログラム♪ミュージシャンや作曲家のインタビュー等も載っている)
聴衆も私のようなミュージシャンから音楽愛好家、そして「このコンサート、何時くらいに終わるの?」と尋ねるような、初めてクラシック音楽のコンサートに来たのかなと思う人など、実に様々です。
「音楽は好きだけど、クラシックは何を聴けばよいのか分からないから、会社の同僚に誘われて来た」という人もいます。
このようにプロムズに来るお客さんの層はいろいろですが、私がこれらのコンサートで好きな瞬間のひとつは、ソナタ形式などの、いくつかの楽章が連なってできている作品の楽章の合間で、拍手が起きるときです!!
普通、自称「音楽が分かっている」人の間では(笑)、
楽章の合間の拍手は嫌がられることが多いのですが、、、
でも、クラシック音楽をほとんど聞かない人たちの、
今聞いたものに対する素直な反応
が表れていて、私は好きです。
一緒に拍手することもあります(笑)
ベートーヴェンなどが生きた時代には、こういった生のコンサートは、彼らの音楽を初演する機会であり、
作曲家や演奏者にとっては、聴衆の反応を生で感じることのできる貴重な機会でした。
(今だとSNSでの「イイね」かもしれません)
楽章の合間に拍手喝采が起きて、もう一回その楽章を演奏しないと次の楽章に移れなかったりしたそうなので、(もちろん、それはプロムズでは起こりませんが)、
作曲家が彼らの作品を初演した時の雰囲気、臨場感に似ているのではないかと思っています。
ということで、確かに、プロムズのコンサートでは、楽章の連なりが拍手で遮られるので、大好きな作品に「心底陶酔しながら聴く体験ができる」というよりは、クラシック音楽を
「新たな側面から新しい発見をしつつ楽しめる」
といった感じでしょうか。
※注 プロムズ以外のコンサートでは、楽章の合間で拍手が起こることはほとんどありません。
でも、クラシックのコンサートでよくある、
楽章の合間で拍手してしまうと、‘’分かっていない人’‘だと思われるのが恥ずかしい。。。
みたいな自意識も働いておらず、
みんなが伸び伸びと音楽を楽しめる環境が、とてもいいなと思っています。

(Royal Albert Hallコンサート後の外の様子)
次回に続く♪
コメント