コンサートをハシゴその② St. Albansにて

喜びの中で咲くーロンドン滞在日記ー

みなさま、こんにちは♪

私たち一人一人に与えられた唯一無二の感性を解き放ち、「私が私に生まれて良かった」を体験するピアノとアレクサンダーテクニック教室Music as a Wholeの井筒良子です。

まだまだ続きます、コンサートレポート(笑)

なんせ、この2週間、ほぼ毎日コンサートに出かけているので、ネタが豊富すぎてなかなか追いつけません(汗)

ロンドン北部から北へ30キロほどのSt.Albans(セント・オールバンズ)へ

John Rutterのワークショップを終え、その足で、ロンドンから電車で30分ほどの郊外、St.Albans(セント・オールバンズ)に行って参りました。

そこでは、2021年リーズコンペティションの優勝者、カザフスタン出身のアリム・バイゼンバエフさんのコンサートがあったからです♪

※リーズピアノコンペティションは、国際的なコンペティションで、イギリス北部のリーズ(Leeds)で3年ごとに行われます。

マレイ・ペライア、アンドラーシュ・シフ、日本人では内田光子などを生んだ国際的なコンペティションで、ちなみに2021年の2位は、日本人の小林海斗さんでした。

アリム・バイゼンバエフさん、知らない方がほとんどだと思うのですが、コンペティションや彼の演奏会をネットで見ていて、あまりにも完璧すぎて、、どうしても生で彼の音楽に触れてみたい!!!という思いがあり、、、
 

私が滞在している間にどこかで演奏していないかを調べて、ついに見つけた時には大喜び♪♪♪
渡英2か月前にチケット購入(笑)

イギリス到着後まだ二日しか経っておらず、しかも夜8時からの演奏会なんて、時差ぼけでグーグー寝てしまうかも~、セント・オールバンズにも行ったことがないし、帰りも遅くなるよね~。。。
 

と思いましたが、時差ぼけもどこかに去って、始めから最後までばっちり聞くことができました。

イギリスでは、小さな教会や学校の講堂で超有名音楽家が演奏してくれる

さて、イギリスでは、大きなコンサートホールだけでなく、小さな教会や学校の講堂でも、有名な演奏家が来て、すぐそこで演奏してくれることがよくあります。

昔、シューベルトが大好きな私のために、友達が小さな学校のプレイルームみたいな教室で、ロデリック・ウィリアムズという、イギリスでは超有名なバリトン歌手が、シューベルトの「冬の旅」を英語で歌うというコンサートを見つけてくれて、行ったことがあります。

1メートルくらいの距離で、素晴らしいピアノ伴奏と共に、繰り広げられる「冬の旅」。

その頃、英語もだいぶできるようになっていたので、歌われる言葉を、音楽と共にその瞬間に理解することで、シューベルトの歌曲がどれほど凄いのかを、肌で理解することができました。

さて、話はそれましたが、日本だと、クラシック音楽を聴くなら、有名どころのコンサートホールやフェスティバルを探そうとなると思いますが、こんなふうにイギリスでは、小さな会場で有名な音楽家が演奏していることも多いです。

古く美しい大聖堂の中で、アリム・バイゼンバエフさんのピアノを聴く♪

さてさて、St.Albans大聖堂は、2,3世紀に実在した聖人オールバンズのために建立された美しい聖堂で、11世紀ごろから建築が始まっており、とても古い建物の一つです。

大聖堂の周りに育つ何本もの巨木が、圧巻の大きさで、この土地の神聖さを物語っていました。

そんなふうに長く続くSt.Albansの歴史に思いを馳せつつ、バイゼンバエフさんのコンサートプログラムの1曲目は、

ドビュッシーの映像第2集!

(第1曲:葉陰に漏れる鐘の音 

第2曲:そして月は廃寺に落ちる 

第3曲:金色の魚)
 

つい先ほどSt.Albans大聖堂の鐘の音を、巨木の茂る葉っぱの下から聞いたところで、St.Albansは廃寺ではないものの、もうすぐ月も出てくる時間帯でした。

そんなこともあって、ドビュッシーの「諸行無常である人間の造物と、その間を、変わりなく生き続ける自然との対比」が、派手な身振り手振りを削ぎ落し、淡々と音楽に向き合うバイゼンバエフさんのピアノによって、

音楽が生き物のように語りかけてくるよう

でした。

リストもショパンも、繊細な響きも豊かな音量も同じように心地よく大聖堂と私の身体に響き渡り

そして何よりテクニック的に難しいパッセージでも、自分の力量を見せびらかすようなところは微塵もなく、

ただひたすら、音を奏でることによって作曲家の思いを伝えてくれるバイゼンバエフさんの演奏に、本当に素晴らしいひとときを過ごすことができました♪

こちらが、教会に貼られていた彼のチラシ♪


コンサート開始前

そして、なんと!!

音楽の余韻に気持ちよく浸りながら、ロンドンへの帰路を急ごうと教会を出ようとした時、目についたチラシに「St Albans International Organ festival 国際パイプオルガンフェスティバル」とあるではありませんか!!

今回、イギリス滞在の目的のひとつに、「パイプオルガンのコンサートにできるだけたくさん行く」というものがあり、(でないと、バッハの曲が到底演奏できない、と思っているため)、まさか、ここで2年に一度開催されているオルガンフェスティバルに遭遇できるとは夢にも思っていませんでした。

「後日、またSt.Albansに戻って来れる~」とワクワクしながら、大聖堂を後にしました。

そのオルガンフェスティバルの詳細はまた後日♪

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