「放っておいてもどんどん練習したくなる魔法のレッスン」について、お話しようとブログを書き始めましたが、、
まず、ピアノが嫌いになってしまう要因について考えてみることがとても大切。
ということで「ピアノが嫌いになっちゃったシリーズ」続けます♪
ピアノを嫌いになってしまう要因その② 生徒のレベルと理解力に合わせたレッスンができていない
私は20年以上の指導経験がありますが、理解の早さや、上達するタイミングなどは、個人個人で違います。まさに十人十色!
そして、理解力があったり、上達が早い生徒は「良い生徒」と思われがちですが、これは「良い悪い」と比較できることではありません。
だいたい「学び」という過程(プロセス)において「良い、悪い」ってあるんでしょうか?
「早く上達する生徒は良い生徒」という考え方、これって教える側の大人が
「楽をしたい」
という身勝手なわがままでないかと私は思います。
生徒が
- どこでつまずいているのか、そこをよく観察して、
- 生徒が難しいと感じていることは何なのかを理解すること、
- そして生徒が理解するまで、手を変え品を変え、使う言葉を変え、表現を変え、工夫したり勉強したりして、生徒が分かるまで教えること、
これは、私達指導者の役目だと私は思っています。
ところで、子どもの頃、身長が伸びる時期は、人それぞれ違いますよね?
早く身長が伸びたからと言って、それが絶対的に良いわけでもない。
成長が早く止まってしまう子もいれば、高校生の時にグッと身長が伸びるお子さんもいますね。
楽器の学習も同じです。
成長の仕方や、速度には、個性があり、それで良いのです。
「先生、私が分かるように、そしてできるようになるまで、教えてください」
ところでピアノを嫌いになってしまう原因の一つに、
指導者が、自分のペースを生徒に押し付けてしまう
というものがあります。
ピアノを始めた頃から優秀で、特に苦労なくピアノが弾けた先生には、なぜ目の前の生徒がそれができないのかが分からない。
そしてそんな先生に「どうしてできないの?」と言われて生徒さんは、「自分はダメなんだ」と、自信を失くしてしまう。
悪循環ですね。
分からないことは、何も恥ずかしいことではありません。
分からなかったら遠慮なく
「先生、私には分からないので、私が分かるように説明してください。
分かってできるようになるまで、教えてください」
と、頼んでみましょう。
初めてのことを経験するときに、分からないことがあるのは当然です。
初めてでなくても、私たちは忘れてしまう動物だし、それによってあなたの価値が下がったり、物わかりの悪い人になるわけでもありません。
生徒さんの理解の速度が分からずに、指導者が自分のペースでレッスンを進めてしまうこと、
これは指導経験の浅い先生によく見られます。
かく言う私も、初めて教えた生徒さんには、どのように寄り添えばいいのか分からず、反省しました。
でも、その後、私は日本とイギリスで、日本人、イギリス人のみならず、フランス、イタリア、ポーランド、ハンガリー、トルコ、中国、インド、アフリカ系、その他違う民族としてのバックグラウンドを持つ生徒さんたちを指導し、一緒に学んできました。
その経験がたくさんのことを教えてくれ、レッスンでは、
- 一人一人の生徒をよく観察すること
- 生徒が理解できるまで、決して急かさない
ということを、とても大切にしています。
でも、たとえ指導経験の長い先生でも、「生徒に寄り添えない先生」はたくさんいます(笑)
これはもう、先生の個性や人格と関わってくることだと思うので、先生選びは慎重にされることをおススメします!
なんのために、ピアノを弾くの?
ところで、みなさん、考えたことありますか?
私たちはなぜ、音楽を奏でるのでしょう?
楽器を演奏することで、私たちは何をしているのでしょう?
私は、私たちの中にある「感性」(もしくは「魂」とも言えると思いますが)、それを解放し、表現している、と思っています。
つまり、それは「私たちは誰であるか」という、言葉では表現できないものを、音で表しているんです。
このような芸術表現を学ぶプロセスにおいて、上達が早い、遅いという視点は、無意味です。
それよりも、私達がもって生まれた唯一無二の感性を、伸び伸びと花開かせること。
ゆっくりと楽しみながら、自分の喜びのためにピアノを弾くこと
こんなふうにピアノを学べたら、毎日練習するたびに、幸せになると思いませんか?
私は、ここ日本で、そんなふうに音楽と向き合う人たちが、もっともっと増えたらいいなと思って、日々研鑽を積んでいます。
次回、まだまだ続きます~♪
乞うご期待!
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