実際にピアノを弾く前に、学んでおこう♪

ピアノ

ここまで、大好きだったピアノが、嫌いになってしまう要因をお話してきました。

  • 自分が幸せを感じる曲を弾いていない
  • 理解できるまで先生が根気強く教えてくれないその結果、自分のペースで学べない

でしたね。

そして、ピアノと言う楽器は、一人であらゆる役割をこなすことができる反面、

楽器の特性=音があらかじめ用意されているからこそ、

初心者は一度に多くのことを学ぶ傾向にあり、それが難しさの原因になるともお話しました。

そこで私がレッスンを進めていくうえで、基本にしていることは、

音楽の各要素に分けて、一つずつ教えるということです。

音楽の要素

音楽を構成する要素には以下のものがあります。

  • 拍動(音楽が持つ鼓動)
  • リズム(音の長さ)
  • ドレミなどの音の高さ
  • ハーモニー(和声)

拍動とは

音楽を聴いていると、2拍子に感じられたり、3拍子に感じられたりしますね。つまり拍子のことです。

心臓が脈を打ってくれないと私たちの体は死んでしまうように、拍動は音楽の鼓動です。

どんな音楽にも、必ず鼓動があり、それとともに音楽は息づいているのです。

初心者の方は、まずこれを理解し、拍動を聞くことがとても難しいんです!

拍動とリズムの違いが分からなくなっている方もよく見受けます。

拍動とは、音楽の中にもうすでに存在しているもの(鼓動,拍子)、リズムは、拍動の流れに乗って、話し言葉のように音の長さ、短さを表すものです。

余談ですが、素晴らしいリズム感は、実はどれだけ生き生きとした拍動を感じているかにかかっています。

どれだけメロディが美しく、和声も変化に富むものでも、そこに流れる拍動が生き生きと感じられないと、音楽は立体感を失ってしまいます。

私が今まで一緒に演奏した音楽家の中で、拍動がすごい!!と思ったのは、ブラジル音楽と、ルーマニアの民族音楽のミュージシャンでした♪

実際にピアノを弾く前に、音楽の要素を学んでおこう♪

話を戻しましょう♪

初心者にはまず①②③を分けてきっちりと教えることが大切です。

小さな生徒さんの場合は、カードを使ってゲームにしたり、一緒に歌ったり、感覚に働きかけてから、徐々に体に沁み込むように指導します。

また、和声(ハーモニー)を学ぶときには、聞き取り練習ではなく、一緒に簡単な曲を作曲しながら学ぶと、とても楽しく充実したものになります♪

このように音楽の要素を分けてあらかじめ学ぶことで、実際にピアノを弾く時のハードルはグッと下がります。

なんせ、ピアノを弾くというこの動き、一本一本、しかも5本すべての指を動かすなんて、日常生活では、ほぼやらないことです!!

これだけで、充分に難しいことなんですよ!!

ですので、この体の動きに、できるかぎり集中できるように、ピアノを離れても学べること(音読み、拍動、リズム、和声)は、前もって学んでおくことが大切なのです。

自分が何を弾いているのかを、頭が分かっていれば、指は動いてくれます。

頭が主人で、体は従者だからですね。

頭で何をするのかを分かっていて、その欲しい結果のために、体が動くのです。

また一つずつ丁寧に教えることで、その生徒さんは、どこでつまずきやすいのかが指導者にも分かるようになります。

このようにしていくと、先生の説明不足のために、生徒は分からないことがどんどん増えていって、家でどうやって練習すればよいか分からない、分からないから練習できなくて、レッスンに行って、また叱られるという悪循環を断つことができます。

先生に叱られても、自分には能力がないと思い込む必要はまったくありません。

繰り返しになりますが、分からないことがあれば、

「先生、分からないので、私が分かるようになるまで、教えてください」

と、お願いしてみましょう。

分からないことがたくさんあって良いのです。

少しずつ基礎を積み重ねていけば、分かることが、聞こえる世界が変わって来ます。

その感覚はとても爽快で、楽しいものですよ!

それでは、次回は、いよいよ「放っておいてもどんどん練習したくなる魔法のレッスン♪」の神髄について書きたいと思います。

お楽しみに~♪

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