みなさん、こんにちは♪
「自分が自分に生まれて良かった」を体験するピアノ教室、Music as a Wholeの井筒良子です。
今日は、前回に引き続いて、
「24日間ライブで私が得たもの」についてお話します。
ここが弾けないという「ない」
さてさて、ピアノを習われているみなさんは、「あ~、ここが弾けない」と思い悩むことは、ありませんか?
特に発表会や試験、コンクール、コンサート前になると、良い感じで弾けない箇所、よく間違えてしまうところが気になって仕方ありませんよね。
もちろん、それを解消するために、一所懸命に私たちは努力するんですが、本番までに曲が仕上がってこないことも、よくあることだと思います。
神童と言われ、9歳のころから演奏活動を繰り広げているヤン・リシエツキでさえ、「弾けるかどうかわからないと思いつつ、舞台に立つこともある」と話しているのを聞いたことがあります。
彼のインタビューは、曲を仕上げる、演奏するということは、プロ、アマ問わず、本当に大変なことなのだと改めて考えさせられるものでした。
ところで、私たちは、弾けないところがあると、ついついそこばかりが気になって、「他の個所は、良い感じで弾けている」ということを忘れてしまいませんか?
実は、まさにこれが、私に起きたんですよー!!
前回お話したように、練習できていない曲を弾きながら、慣れないライブ配信で異様に緊張してしまい、腕も指もカチコチになってしまって、満足に弾けない日々が続いていました。
私の場合、この手の緊張は、1日くらいリラックスして過ごすと解放されて、元に戻るのがほとんどなのですが、なにせ毎日ライブ配信&ほぼ初見という状態で弾いていましたので、緊張状態が続いて、体が元に戻らず、弾けるはずの曲が、どんどん弾けなくなってきてしまいました。
何が起きたかと言うと。。。
指が動いてくれないー!!!
昔、患っていた、腱鞘炎再発か?!
大大大ピンチ!!!!
だったのです(汗)
でも私たちはピンチの時に、多くのものを学ぶものです。
本当に重要な気付きは、「どうすれば良いのか分からない」という状態を生きなければ、得ることができないのかもしれません。
もしかすると私は、「24日間ライブ配信をしつつ、最後から2日目にはコンサートで演奏する」という挑戦をしなければ、変えられない、気付くことのできない何かがあると、もうすでに知っていて、チャレンジしたのではないかと思うくらいです。
「できない」からではなく「できる」という方向から
話を元に戻しましょう。
私はコンサート前日、弾けなくなってしまったパッセージのある曲を前にして、曲を変更しようか、悩んでいました。
そのパッセージは、曲全体に何度も繰り返されるので、ライブ配信とは違い、私の演奏をお金を払って聴きに来てくださるお客様に、聞かせていいものかどうか。。。
そんなとき、ライブ配信を始めたばかりで、うまくいかずに落ち込んでいた時に2人の友人が言ってくれた言葉を思い出しました。
「1日ライブ配信ができるだけでも、すごいことだよ」
「たとえ準備ができていなくても、今までの積み重ねがあるから、そうやってライブ配信ができるんだよ」
「できない」と思い込んでいた私に、
「できる」という方向から、自分を見てごらん
と気付かせてくれた言葉でした。
今、思い出しても、涙が出ます(泣)。
その言葉を思い出した時、気付きました。
「確かにあの曲に、うまく弾けないパッセージはある。
でも、その他の個所は、弾ける」
そう思った瞬間、オセロの「黒」が一気に「白」に変わっていく感じがしました。
「自分にできること」、「自分にあるもの」に集中しようと思った瞬間でした。
できないことがあるから、それを不安に思うよりも、
私にできること、
そしてそれをさらに美しく、
心の底から、心のままに歌い上げよう
と思いました。
「ある」を見て、「ある」を生きると、どうなるの?
ライブ配信の準備が忙しかったため、コンサートに向けて、1曲1曲と向き合って仕上げていく時間がなく、コンサート自体、とても不安でした。
でもこう思うと、不安に思うことが、何もなくなりました。
ただ、音楽と私がいて、
それを演奏する場が与えられていて、
それを受け取ってくださる私の大切なお客様たちがいる。
その事実に、感謝したくなり、嬉しくなり、当日は、とても楽しく幸せな気分で演奏できました。
間違わずに弾くことよりも、大切なこと
私は常日頃から、生徒さんたちに、
「間違わずに弾くことは、そんなに重要ではない。
そんなことより、もっと大切なことがある。
あなたの音楽を歌ってごらん。
あなたの心の底で感じている音楽を、
音の中で解放してごらん」
と、話しています。
もちろん、コンクール、試験など、ミスが多いと結果に響くことはありますが
「私たちはなぜ音楽を奏でるのか?」という源に還った時に、
「間違ったか、間違わなかったか」ということは、本当に小さなことです。
ほとんど関係がないと言えるでしょう。
なぜなら、音楽を演奏するということは、
「私たちは誰であるのか?」
ということを体験することだからです。
何の恐れもなく、自分自身がその音楽の中にある感情や思考を、自身を通して体験するからこそ、それが自ずと、表現されるのです。
今回は、常日頃から、生徒さんに話していることを、自ら挑戦、体験させていただくことになりました。
それでは、次回は、24日間ライブを終えての総括をしてみたいと思います♪
どうぞお楽しみに!
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お楽しみに!
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